古物営業法改正で、過去の窃盗で罰金刑となった場合も欠格事由に。

古物商許可

古物商許可の欠格事由が追加

うちの会社で古物商許可を取りたいのだけど、欠格事由が増えたと聞いてちょっと心配で・・

増えた欠格事由を見て、確認していきましょう。

欠格事由とは、これに当てはまってしまうと許可が受けられませんという規定です。多くの許認可で、それぞれ定められています。

今回の改正により、追加された欠格事由は次の3つです。

①刑法第235条に規定する罪(窃盗罪)を犯して罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることのなくなった日から起算して5年を経過しない者
②集団的に、又は常習的に暴力的不法行為その他の罪に当たる違法な行為で国家公安委員会規則で定めるものを行うおそれがあると認めるに足りる相当な理由がある者
③暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律第12条若しくは第12条の6の規定による命令又は同法第12条の4第2項の規定による指示を受けた者であって、当該命令又は指示を受けた日から起算して3年を経過しないもの

これにより、欠格事由は下記の通りとなりました。

(許可の基準)
第四条 公安委員会は、前条の規定による許可を受けようとする者が次の各号のいずれかに該当する場合においては、許可をしてはならない。
一 破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者
二 禁錮以上の刑に処せられ、又は第三十一条に規定する罪若しくは刑法(明治四十年法律第四十五号)第二百三十五条、第二百四十七条、第二百五十四条若しくは第二百五十六条第二項に規定する罪を犯して罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることのなくなつた日から起算して五年を経過しない者
三 集団的に、又は常習的に暴力的不法行為その他の罪に当たる違法な行為で国家公安委員会規則で定めるものを行うおそれがあると認めるに足りる相当な理由がある者
四 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成三年法律第七十七号)第十二条若しくは第十二条の六の規定による命令又は同法第十二条の四第二項の規定による指示を受けた者であつて、当該命令又は指示を受けた日から起算して三年を経過しないもの
五 住居の定まらない者
六 第二十四条第一項の規定によりその古物営業の許可を取り消され、当該取消しの日から起算して五年を経過しない者(許可を取り消された者が法人である場合においては、当該取消しに係る聴聞の期日及び場所が公示された日前六十日以内に当該法人の役員であつた者で当該取消しの日から起算して五年を経過しないものを含む。)
七 第二十四条第一項の規定による許可の取消しに係る聴聞の期日及び場所が公示された日から当該取消しをする日又は当該取消しをしないことを決定する日までの間に第八条第一項第一号の規定による許可証の返納をした者(その古物営業の廃止について相当な理由がある者を除く。)で、当該返納の日から起算して五年を経過しないもの
八 心身の故障により古物商又は古物市場主の業務を適正に実施することができない者として国家公安委員会規則で定めるもの
九 営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者。ただし、その者が古物商又は古物市場主の相続人であつて、その法定代理人が前各号及び第十一号のいずれにも該当しない場合を除くものとする。
十 営業所(営業所のない者にあつては、住所又は居所をいう。以下同じ。)又は古物市場ごとに第十三条第一項の管理者を選任すると認められないことについて相当な理由がある者
十一 法人で、その役員のうちに第一号から第八号までのいずれかに該当する者があるもの

これらの欠格事由は、法人の場合、代表者のみではなく、役員が該当している場合にも許可が受けられませんので、注意が必要です。

そういえば、うちの役員に、数年前に窃盗で罰金刑になった人がいたかも・・!

もし罰金刑になってから5年経っていないなら、その方が役員さんである限り、今は許可が取れないです。

追加された欠格事由のうち、②③はともかくとして、①の窃盗による罰金刑は、場合によっては、役員さんの中に該当者がいる可能性もあります。

該当する人が役員さんにいるのであれば、刑を処されてから5年を経過しないことには、許可が取得できません。もし、許可の取得を急ぎたいようでしたら、5年を経過するまでの間、役員さんから外れて頂くしかないでしょう。

なお、許可を取る時だけ一時的に気を付ければ良いということではなく、仮に許可を取得した後でこれらの欠格事由に該当してしまった場合には、許可の取り消しの原因となります。

許可を取得した後も、注意しておきましょう。

まとめ

この記事を書いたなごみ行政書士事務所では、全国対応で古物商許可申請をサポートしております。行政書士が書類を整えることで、スムーズな許可申請が可能となります。

古物商許可でお困りの際には、ぜひ当事務所へのご依頼をご検討ください。

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